キャリア相談やワークショップを設計する上での視点
他のキャリア相談の人と何がアプローチが違うのかという質問を受けて 自分のスタイルを振り返ってみました。
これを見ていいなぁと思ったらぜひご一緒に仕事または相談していただけたら嬉しいです。
大きく「前提」「コーチング」「新たな視点となる情報を伝える」の3点に構成されていると思います。これは私のやりかたであって、こうしたら絶対大丈夫という話しではないのですが、 向き合い方として現時点で大事にしていることを記載します。
長くなってしまったので、画像のなかで気になる項目だけ読んでいただくでもいいかもしれません。。。w
前提
前提というのはまず「場づくり」を意味します。 場や信頼できる状態ができていないことにはどんな「コーチング」としていい問いを投げたり、 「新たな視点となる情報を伝える」ことができる情報を渡したとしても聞き入れにくい状況にあるのかなと感じます。
前提1 安全な場の提供
インフォームドコンセントとして、最低限以下の2点を伝えることとします。 医療用語ですかね。まずはちゃんと相手に対して必要な情報を明記したうえで同意をとってもらい場をスタートします。
インフォームド・コンセント(英: informed consent)とは、「十分な情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で(英: informed)、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する(英: consent)ことである(ウィキペディアより引用)
具体的には
何をいっても否定されない場であり、うまく言語化できなくても大丈夫であり、必要あれば言葉を拾い補うことも支援するので、自由に話してほしいということ そして話すことによって時に感情が揺さぶられることがあったとしても、落ち着くまで待つので焦らなくて大丈夫だということ
あとは個人が特定されるようなことはしない。守秘義務の観点。ここは相手によって多少変えます。 その場所が研究目的であればその範囲であることを示しますし、ここはいわないでほしいという部分は言わないといったスタンスです。
なんとなく始まってこれをいってもいいか、言いたくないかなどそのことを本人のなかにとどめて悩むのではなく、それ自体も相談してほしいという気持ちを込めています。 もちろん相談者としてすべてのことに応じられないケースはあります。(医療的な範囲になるとわたしは権限がない。。など)その場合はちゃんと答えられない旨をいうとともに一緒にどこにいうべきかを考えるまでをゴールにしたいと思っています。
前提2 最終決定権は本人にあり、その決定に必要そうな情報を提供するスタンス
こうしたらいい、こうするべきだといった発言は基本しません。 こうしたらいいというのは科学的根拠に基づき、特定条件のなかで実証されたものと考えます。 こうしたらいいといった言い方をもしも間違えてしてしまったときは、訂正して私だったらこうするという言い方にします。。。(これはたまにやってしまうのでまだまだだと思ってます)
なぜここをこだわっているかというと、キャリアに限らないのですが、背景や持っている素質や機会が違うのでれば同じことをしても同じ結果を生まれるとは限らないからです。 失敗は科学しやすいので、これをしたら失敗したということは言える部分があり、その辺は伝えるかなと思いますが、それでも持論の場合はその旨を伝えるべきかなと思っています。
なので、いろんなことを言ったとしても最終的には自分で判断し、責任を持ってほしいと思っています。もちろん選択を変えるときや気になるときは声をかけますのでそういう点は心配しなくて大丈夫です。寄り添うけど私に従うことはしないでほしい。そういう意味をさしています。
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ワークショップの場合はこれらの前提ルールを参加者に対してもお願いしています。 話すことをどんな拙くても待ちますというスタンスと、他にはベラベラ話しませんよというスタンス。 あとアドバイスを押し付けないでほしいということです。「押し付けない」でほしいというのがポイントになります。情報提供としてこんな視点があると話すのはまったく問題ないです。参考にできることが詰まっていると思うので、 こうした宣言は互いにとって大事だと思っており、アイスブレイクより大事にしています。
コーチング
そもそも人の話を聞くのは好きなのもあるのですが、傾聴はとても大切にします。 対面であれば表情、声色、身振り手振りを含みますし、電話やチャットなら間や口調を気にしているかもしれません。ポイントは「変化」です。 話すなかで変化があったときは特に注目しているかなと思います。
そうした変化はそのままフィードバックしていきます。 今話していて楽しそうでしたね、焦っていましたね、そんな具合です。 もちろん100%合ってるわけではないのですが、違う旨を伝えてもらうことも大事です。
人は自分でこうだと思っていることだけでなく、客観的にみることでわかること、人から言われて気づくこと、そう思っていたけれどあくまでも理想であって自分自身ではないことなど、自分のことをすべてみるのは難しいことです。
なのでコーチングではありのままに私というフィルターを通して、客観的に見えるものとして書いてみたり、繰り返したり、認識があっているか確認を行なったりします。
こうしたアプローチのなかで本当に本人が困っていることや悩んでいることの根幹に迫っていくのですね。アプローチとしては上記の画像にあるように「過去」「未来」「今」の軸で話すなかで探っていきます。
言い方を変えると本当に解決したいことを間違えると、そのあと何をしても変化がなくなってしまいます。どこか本当に解決したいことなのかを時間を大事にしますし、相手を知る意味でも大事にします。
ちなみにワークショップ設計を依頼された場合も含めて、ヒアリングはここを行います。 何を問題と思っているのか実際どうなのかがずれると効果も薄くなってしまいますので。。。 ここはとても大事にしていますね。
新たな視点となる情報を伝える
コーチングは本人のなかに答えがあるという理解でいますが、ここに私はキャリアの知識をいれます。 本人がこうしたいと思うのは、知っている情報から選択しているので知らないことによってもっといい方法を知らない可能性が高いからです。または選択肢を知っていたとしても自分にはとれない選択肢だと決めつけてしまっている場合もあります。 本人がやりたいと思うことに対しての方法として他に選択肢があるのであれば、その情報を提示します。考える幅を広げるお手伝いも大事な支援だと考えます。 働き方だったり、我慢すべきことなのかどうか、変えるためのステップがあるかどうかなどそのあたりはキャリアに特化しているかたこそいえる視点があると思っています。 簡単に言えば、本人の殻をやぶるお手伝いをするといった形でしょうか。 もちろん情報をきいたかたといって選択するかは前提にあるように自由です。
あとは最後補足になりますが、キャリア相談乗る場合でも振り返りをするうえで「前後比較する」だったり、「設計時に振り返り指標を設定する」だったり、「直後だけでなく継続して聞くこともします」というのも前提として含まれます。
まとめてみたら言いたいことが盛りだくさんで長文になってしまいました。 勢いで書いたのでちょっと矛盾するところもありそうですが、最低限のアプローチはかけたかなと思います!
長文読んでいただきありがとうございました。